道の駅スタンプラリー最後の壁「離島」— 橋のない島にある全国17駅の攻略
全国制覇の道のりで一番大変だったのは、離島でした。北海道の距離でも、東北の駅数でもなく、島。橋のない島の道の駅を回った経験から、島ごとの行き方と注意点をまとめました。
当ブログは非公式です。航路・路線の情報は2026年7月時点で各公式サイトを確認したものです。運航状況・最新の対象駅は必ず公式で確認してください。
離島の道の駅はどこにあるか — 全国で17駅
橋やトンネルで本土と繋がっていない島にある道の駅は、国交省の全国一覧(1,231駅・2025年12月時点)を確認する限り、全国で17駅です。
| 島 | ブロック | 道の駅 |
|---|---|---|
| 沖縄本島 | 九州・沖縄 | 10駅(北部6・中部2・南部2) |
| 福江島(五島列島) | 九州・沖縄 | 遣唐使ふるさと館 |
| 奄美大島 | 九州・沖縄 | 奄美大島住用 |
| 徳之島 | 九州・沖縄 | とくのしま |
| 小豆島 | 四国 | 小豆島オリーブ公園 小豆島ふるさと村 大坂城残石記念公園 |
| 佐渡島 | 北陸 | あいぽーと佐渡 |
つまり離島の壁は九州・沖縄だけの話ではなく、四国の完走には小豆島、北陸の完走には佐渡島への渡航が必要です(私もどちらも船で渡りました)。
意外かもしれませんが、宮古島・石垣島に道の駅はありません。壱岐・対馬・種子島・屋久島・隠岐・東京の島々にもありません。逆に「島だけど橋で渡れる」駅(淡路島・周防大島・生月島・桜島など)は普通に走って行けるので、この記事の対象外です。
なお「道の駅 とくのしま」は2024年登録の新しい駅です。私が回ったときには存在しませんでした。つまり離島の壁はこの数年でさらに高くなっています。対象駅は増えることがある。離島を後回しにするほど、ゴールは遠くなりうるということです。
どの島から回るかは、攻略中のブロックで決まる
離島だけを先にまとめて片付ける、という順番にはなりません。小豆島は四国ブロック、佐渡島は北陸ブロック、残りの島々は九州・沖縄ブロックの一部なので、それぞれのブロックを攻略するタイミングで、自然と順番が決まります。その前提で、島の性質は2グループにきれいに分かれます。
まず小豆島と佐渡島は「日帰り圏の離島」です。フェリーが頻発していて、車・バイクごと渡れて、ブロック攻略の行程に1日差し込めば済みます。
小豆島(3駅・四国ブロック) — 航路が豊富です。四国フェリーグループが高松⇔土庄・姫路⇔福田・岡山⇔土庄、ジャンボフェリーが神戸・高松⇔坂手を運航していて、いずれも車・バイクを載せられます(高松⇔土庄の高速艇だけは車両不可)。
私はバイクごとカーフェリーで渡り、四国ツーリングの帰り道を**「四国→小豆島→本州」と通り抜ける形**で組みました。航路が多方向に出ている小豆島ならではの組み方で、往復ではなく経由地にしてしまえば、島のためだけの1日を作る必要がありません。島内3駅は1日で余裕を持って回れる距離感です。
せっかく渡るなら、スタンプだけで帰るのはもったいない島です。3駅のひとつ小豆島オリーブ公園は実写版映画「魔女の宅急便」のロケ地で、ロケセットが残っていて、魔法のほうきを無料で借りて撮影できます。私が行ったときも、のどかでいい島でした。
佐渡島(1駅・北陸ブロック) — 佐渡汽船で渡ります。基本は新潟⇔両津(カーフェリーはバイク・車とも航送可、車両は前日までの予約推奨)。直江津⇔小木航路もありますが季節運航(2026年は3/20〜11/23)なので、時期によっては選択肢が新潟発だけになります。
ここで実体験をひとつ。道の駅あいぽーと佐渡はフェリーが着く両津港から徒歩5分ほどの場所にあり、私は車両を載せずに身ひとつで渡って、徒歩だけの日帰りで済ませました。島にいた時間はごく短かった記憶があります。この1駅のためだけなら車両航送は必須ではなく、身軽に渡れば車両不可のジェットフォイル(高速船)も選択肢に入ります。難しさは「島に着いてから」ではなく「新潟・直江津まで行くこと」のほうです。
一方、九州・沖縄ブロックの島々は、交通手段と費用の勝負になります。ここから先が、この記事の本番です。
最大の教訓: 島内の移動手段は「渡る前」に確保する
私の一番高くついた失敗です。五島列島へは、GWに長崎の駅を回るついでに渡るつもりでした。ところが島内の移動手段が確保できず、上陸そのものを断念。後日あらためて、飛行機を乗り継いで行き直しました。往復5万円以上——私にとって「一番単価の高い道の駅」です。
島は、渡ってしまえばどうにかなる場所ではありません。島内の足(レンタカー・レンタバイク)には限りがあり、連休はまず埋まります。航空券や乗船券より先に、島内の移動手段を押さえる。順番はこれが正解です。
九州・沖縄の島々への行き方(2026年7月時点)
五島(福江島) — 飛行機はORC(オリエンタルエアブリッジ)が五島福江空港へ就航(長崎・福岡など)。船は九州商船が長崎⇔福江でジェットフォイルとフェリーを運航していて、フェリーならバイク・車の航送もできます。私は再訪のとき、島内はレンタカーで回りました。冒頭に書いたとおり一度目は島内の移動手段が確保できずに断念しているので、繰り返しますが予約は渡航手段より先に。
奄美大島 — 空路が充実していて、羽田・伊丹・成田・関西・福岡・鹿児島・那覇からの直行便があります(奄美空港の就航路線)。私は大阪から直行便で渡り、島内はレンタカーで回りました。離島の中では比較的楽な部類で、出発地によって難易度が大きく変わる島です。
徳之島 — 後述の鹿児島⇔那覇フェリーが亀徳港に寄港します。空路もありますが、便は最新の公式情報で確認してください。
沖縄本島 — 直行便は全国の主要空港から多数。問題は島内で、10駅の分布は北部6・中部2・南部2と北部(やんばる)に偏っていて、最北端エリアから最南部の糸満まで縦断が必要です。この分布で、レンタカーもバイクもなしに回るのは現実的ではありません。
私はLCCで飛んで、現地でレンタルバイクを借りて10駅を回りきり、日帰りで帰ってきました。飛行機代はLCCなら思うほどかかりません。むしろ大変だったのは、バイクに乗れる装備(ヘルメット・ウェア類)を飛行機で運ぶことです。私の場合、スーツケースはレンタルバイク店のご厚意で預かってもらえましたが、これは当てにできる標準サービスではありません。装備の運搬と置き場所も、計画のうちです。
バイク・車ごと島を巡る選択肢 — マルエーフェリーとマリックスラインの鹿児島⇔那覇航路は、名瀬(奄美大島)・亀徳(徳之島)に寄港し、バイク・車の航送ができます。つまり奄美・徳之島・沖縄本島の3島を、愛車ごと1本の航路で縦断する計画が組めるということです。時間はかかりますが、離島3島をまとめて片付けたい人には検討の価値があります。台風シーズンは欠航が普通にあるので、日程には余白を。
「本土139駅」で区切る選択肢もある
ここまで書いておいてなんですが、離島を最初から背負う必要はありません。九州・沖縄ブロックには、九州本土の全139駅で認定される「九州道の駅賞」があります(ブロック記事参照)。まず本土を完走して認定を受け、離島は次の目標として切り分ける。この二段構えは公式が用意してくれた現実的な道です。
それでも全国制覇を狙うなら、離島からは逃げられません。全国9ブロック制覇の表彰には、九州は全152駅のパーフェクト賞が必要だからです(本土139駅の九州道の駅賞では要件を満たしません)。ひとつ言えるのは、手間と費用がかかった駅ほど、あとで思い出す回数が多いということです。私の「一番単価の高い道の駅」は、いまでは一番よく話のネタにしている道の駅でもあります。